巨人の肩に立ちたいゲイ

30代ゲイのブログ。ゲイとしての考えたことをアウトプットしたり整理したりするような場にできればと思っております。やまとなでしこの頃の堤真一が好きです。

交友関係のメンテナンスに関するギャルゲー的アプローチ

大学生になったばかりの頃、僕にはそこそこ大きな悩みがありました。親友がいない。うん、非常に青いですね。若かった。別に今でも無二の親友といえるような大層な友達はいないんですけど。 

僕は友達が少ない (MF文庫J)

僕は友達が少ない (MF文庫J)

 

 

まあそれも納得のいく現象ではあって。もともと小学校のころから自分がゲイであることに自覚的で、でもノンケを装うことにそこまで困難も感じてこなかったこともあり、全ての友人関係はある種意識的にコントロールしてきたところがありました。人間観察に長けた高校や大学時代の先輩からは「他人にどう見られてるか計算してるかんじがあざとい!」とか「いろんなコミュニティーでまんべんなく好感度稼いでるかんじがあざとい!」って言われたりしたっけな。失礼な!まあ信頼関係あってこそのご指摘だと好意的に受け取ってはおります。

 

そんなわけでそこそこ交友関係も広く、特に不満もなかったわけですが。やはり、自分の性的指向を含めて理解してもらえるような、なんというか概念としての「親友」というのがいないことに不思議な欠落感を覚えるようになったわけです。やっぱ青春には何でも分かり合えてるような「親友」が不可欠だよね!みたいな一種の強迫観念ですね。とは言え、僕はブランディングの一環として女の子と親しくしたり合コンを主催したりと既にキャラを作り込んでおり、既存人脈に対して今さら「俺、ゲイなんだよね」なんて言えないわけです。言ったら言ったでそれないりに受け入れてもらえたとは思うんですけど、現状居心地は良かったし。てなわけで、大学でもまたいくつか新たなコミュニティーが出来上がり、そこでもやはりノンケとしてある種自分を偽りながら平常運転で生活して参りました。

 

そうこうしているうちに僕は大学院に進学。依然として「親友」なるものについて断続的に考えを巡らせていた頃、中学時代からの友人から婚約と挙式に関するご相談。なんと二次会の幹事をやってくれというじゃないですか。学生だった僕にとって、親戚以外では初めての結婚式。しかも幹事だなんて何をしたらいいかわからない。でも、この話絶対に引き受けようと思ったわけです。何故って、中学高校時代の友達から結婚式の幹事を依頼されるなんて、これはもう親友みたいなもんじゃないですか。洋画で新郎の介添人はbest manなんて呼ばれてるくらいですから親友確定。そうか、こちらが親友認定していなくても、先方がこちらを親友認定してくれてれば問題ないじゃん!こうして、僕の中で長らく続いていた親友いない問題は解決し、今度はなるべく多くの人から親友認定を頂けるよう迷走することになるのでしたとさ。ちゃんちゃん。

 

今ならわかりますけど、結婚式の幹事なんてのは仲の良さ以外に様々な要素で決まります。この時以来、20組近い新郎新婦の幹事を引き受け、60組以上の結婚式に参列して参りました。光栄ではありますけど、別に親友ではないわな。とはいえ、これを境に複数のコミュニティーにおいて定期的に人間関係をメンテナンスし、各々からの好感度を管理する術にはだいぶ長けてきたかなと思います。ギャルゲーにおける告白イベントがいわば結婚式に呼ばれること、ってこれ人格破綻者の考え方だな割と真剣に...

 

このかんじ、実はセフレ的な人たちとも共通してまして。普通ゲイのセフレってどれくらい関係が継続するものなのかよくわかんないんですけど、複数の方々と数年来関係を継続させていただいております。これ、別に誇れることでも無いんでしょうが、「僕は人間関係を大事にするゲイです!」とここに主張したい。ギャルゲーの文脈で語るなら、こちらのほうこそゴール地点は告白イベントなんでしょうが、如何せんセフレからスタートしてるからな。どのあたりを落としどころにすべきかはもう少し模索する必要がありそうです(いや、ない)。