少し前にアプリにてお会いした方に、ふと「ところでshoulders君はどっちなの」と聞かれました。どっちってなんだよ、政治的スペクトラムのことだったらリバタリアンですけど。もしかしてあなたポピュリスト?だったらこれから正義の話をいたしましょう。
これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: マイケルサンデル,Michael J. Sandel,鬼澤忍
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/11/25
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 204回
- この商品を含むブログ (81件) を見る
いやいや、もちろんそんな話ではないのです。元来僕のアプリのプロフィール欄は淡泊でして、直近の旅行の予定であるとか嫌いなタイプの羅列であるとか、そーゆー情報は欠落しているのですが、一応ポジションとしては「リバ」であることを明言しています。しかし、メッセージのやり取りの最中や初めてお会いする際、それなりの確率で確認されてしまいます。あれ何なんでしょうね。
確かにタチかウケかというのは我々ゲイにとっては大変に重要な問題なのですが、僕の場合はリバなのでお相手がどちらでも構いません。好みであればポジションは不問。以上。しかし、シャノンにより定式化された情報理論におけるエントロピーの観点から言うと、タチ・ウケ・リバの3つのステータスのうちリバは残りの2つの状態の重ね合わせと解釈できます。リバという回答はエントロピー最大、何一つ相手に情報を与えていないということになります。僕の落ち度ですね。
僕がリバであるというのは変えようのない事象ですが、それでもエントロピーを低減し、僕に興味を持ってくれている人に何らかの情報量を提供しなければ。そのためにはリバとしての確率分布、つまりはタチ・ウケの成分がどれほど含まれているかという微妙なニュアンスを伝える必要があります。○○よりリバ、とかいうあれですね。
この文脈においては間違いなくタチよりリバだと自負しており、なんならウケとか準備が面倒だからタチだけしてるのが本当は一番楽ちんだと思っているのです。しかし、世の中そう単純でもなくて。どんな人がタイプ?と問われれば第一に「話していて面白い人」、次いで「年上で自分にそこそこ自信を持ってる健全な精神の持ち主」、「かわいげがある感じの顔」「できれば中肉中背以上の体つき」となります。必ずしもイケメンである必要はなく、例えばちょっと男らしい明るい雰囲気の会社の上司や先輩、みたいなのがドストライク。いやまあ、むしろこれが僕にとってのイケメンの定義ですわな。しかし経験上、この手のお近づきになりたい人に限ってタチであることが多い。これまで付き合った人全員タチだったし。
仕方がないので、頼み込んではタチをやらせてもらったりもするのですが、やっぱりしっくりこないようで結局ウケを強要させられます。僕のタチとしての手技に難があるのでしょうか。でも練習させてくれなかったら上達するもんもしないじゃないか。べつにウケでもいいんだけどさ、面倒くさいんだよな。終わった後腹の調子悪くなりがちだし。やっぱり僕だって時には頼りがいのある先輩相手にタチをしてみたいのよ。もちろん体育の先生でも可。
とは言え、このような僕個人の事情などリアルの場で詳細に語っても詮無いこと。冒頭の会話では普通に「リバです!タチよりですけど!」とハキハキとお答えしたのですが、「いやいや、そんなこと言って本当はウケなんでしょ?」などとニヤケ顔で返されました。そういえばこの方もプロフィールにタチ寄りリバって書いてあったっけな。いつものやつか。確かにリバって言っといて本当はほぼほぼウケってのはよく聞く話だけども、まあいいや、そう思っていてくれ。いざ付き合ったら事実ほぼウケだしな。
やっぱり男のプライド?的なものが関係していて、本当はウケ寄りである自分を認めることができないとか、そんなかんじなのでしょうかね。そろそろ僕も真面目に自分のポジションに向き合わなければいけない気がしてきたぞ。ゲイのくせして男の子はかくあるべき、という既成概念に未練がましく縛られているのは損なのかも。よし、試しにアプリの表示をリバからウケに変えておくか...
そんな緩い決心もつかの間、後日この方のお部屋にお邪魔して一戦交えたところ、僕がタチの流れになりしかもこの人すごく大きな声で喘いでくださるものだから、「ああ、やっぱり僕はタチもしっかりこなせるのだな」と自信を取り戻しリバ継続を誓いましたとさ。
初日の自己紹介が少し淡泊な気がしていたのでもう少し補足をする意図でこんなもんを書いてしまいました。リバタリアンとリバーシブルってどっちもリバだなというダジャレから出発したはずが、考えたら英語でリバはversatileだしそんなに上手くもないなと途中で気づいちゃって、でももうここまで書いちゃったので公開ボタン押します。