巨人の肩に立ちたいゲイ

30代ゲイのブログ。ゲイとしての考えたことをアウトプットしたり整理したりするような場にできればと思っております。やまとなでしこの頃の堤真一が好きです。

カラオケでセクハラ体験してたら選曲でめちゃくちゃ悩んだ話

連休中はコミケ96でございましたね。いつの間にか夏コミが4日間になっていて、あれれオタク市場はここにきて更に成長しているんですか?と思ったら、五輪関係で東棟が使用できないことによる措置みたいです。過去に何度か参戦しましたけれど、もう暑いし臭いしどこ行くにも行列だしで辛い思い出です。

 

でもゲイ関連の同人誌やゲームがいち早く頒布されるというのは一定の価値がありましたし、趣味系のブースで掘り出し物を探すのは新しい世界に出会えて楽しい思い出でした。知らない世界との邂逅って、やっぱり完全なる偶然ではないんですよね。コミケに行って、自分の興味とは違うブースを積極的に回って、そんで初めて出会える。その後にある程度勉強したりして、やっとこさ自分のものになる。そのへんに散らかってる自己啓発本みたいなこと書いてますけど、「求めよ、さらば与えられん」ということです。まあ、その先に待っているものは大抵の場合大したものではないんだけど。

 

しばらく前に、なんとなくリアルする気力が湧いてきたのでマッチした人とやり取りをしてみたんです。向こうから来ていた最初のメッセージの内容が、土日休みかどうか・住所はどのへんか・興味があれば会えないか、という非常に端的にリアルを指向したものだったのが目を引きました。僕は会いたいなと思う人にこちらからメッセージする場合、どっちかっていうと回りくどく世間話をしてジャブを打つタイプなんですね。なんか変な人だったら嫌だし、会ってみたいんだけどリアルする前提でメッセージを交わすのがリスクだなというかんじ。でもその人は最初からサクサク話を進めてきたので、これはこれで今の気分にあっているかもな、と。それで土日休みで都内のどのへんに住んでて、ということを返信しました。

 

するとすぐに日程の調整が始まり、続いて時間帯をどうするかという話に。僕としては、相手の人となりがわからないし、少なくとも写真からはタイプ!って感じの印象も受けていなくて。お酒もあまり飲まないようなことがプロフィールに書いてあったので、適当に理由を付けて昼食にしてもらいました。場所はその日の流れで、みたいな。

 

リアル当日、僕は午前中に草野球チームの練習やってて、そのまま昼飯を断って待ち合わせの場所に行きました。現れた人はまあアプリの写真通りの見た目。雰囲気としては少し物静かというか地味目な感じ。でも、お店を探して歩きながらこの後の予定を割としつこく探ってきたので、いやいやいきなり半日コースとかになったら夕飯回避した意味ないじゃん、と思って適当に飲み会の予定をでっち上げました。食事自体は特に話も盛り上がらず、お店のランチ営業が終わるタイミングで席を立つことに。

 

本当だったらもっと前に「じゃあそろそろ会計しましょっかね、お疲れっしたー」とすれば良かったんでしょうが、僕は結構ええかっこしいというかチキンなので、面と向かってサヨナラが言えないのです。お断りするって難しいというか、気を使いますよね。そんなわけでやっとお会計。帰れる!

 

お店を後にし、帰る気満々の僕は駅に向かったのですが、そこで先方が再びこの後の予定を確認してくる。いや、2時間後に飲み会あるからいったん家に帰るって言ったじゃんか。すると驚くべきことに、「じゃあお部屋一緒に行っていいですか?」と聞いてくるではありませんか。いやいや、全然部屋行く流れじゃなかったじゃん。確かにいろいろ話を盛り上げたけれど、それはあなたが全然自発的に喋ってくれなかったからじゃん。夜だったら終電なくなっちゃったし俺の部屋きます?みたいなハプニングを装った鉄板の流れがありますけれど、まだ16時前だぜお兄さん。それにしてもストレートだな。

 

ちょっと動揺してしまい、前半の「いやいや、全然部屋行く流れじゃなかったじゃん」は実際に口に出してしまったのですが、とにかくお断りをしました。ところが先方はめげずに、「じゃあ飲み会まで1時間くらい遊びましょう」と。この人案外メンタル強い。そう確信した僕は、なんとなく断り続けても無駄かなと思い、どうせ1時間だからと了承しました。向かった先はカラオケボックス。休日の昼下がりはそこそこ混んでいたものの、男2名なのですぐに入室することができました。

 

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カラオケって普通に各個室に監視カメラ付いてるんですよね?

 

夜のカラオケボックスに慣れていた僕は、窓から日の光が差す室内がなんとなく珍しく「ああ、昼のカラオケも悪くないな」などと考えつつも、サクサクとデンモクを手に取ります。普段であればムードなども考慮した選曲を心がけますが、今回は状況が違います。演歌、昭和歌謡、そして80年代アイドルソング。上司や取引先にスナックに連れていかれた場合に、その場の空気を壊さず「若者、いい曲知ってるね~」などとお褒め頂くため、今日のような実りのない時間は有効活用しなくてはいけません。しかし僕が目下練習中なのは新沼謙二「嫁に来ないか」と吉田拓郎「結婚しようよ」。男同士とはいえこれはまずいかな...結局、十八番の「ルビーの指環」やジュリーのメジャーどころで攻めることに。60分一本勝負。休む間も与えず歌いきってしまえばこの空間から解放されるのです。

 

しかし!なんと僕の3曲目の沢田研二「TOKIO」の途中でいきなり僕の背後に回ってきて二の腕をさわったりパンツ(後ろ)に手を入れてきたり。カラオケの誘い乗っておいてなんだけど、まじで諦めてなかったんかい、この人。だいぶムッとしながらも、向こうが全然曲を入れる様子がないので歌いながら次の曲を検索。「勝手にしやがれ」はなんかやだし「危険なふたり」も意味深。考えすぎかしら。それにしても、この手の同意のない一方的なセクハラって初めての体験だったし、なんかこっちが動揺するのも癪だったので半ば無視しながらその後も熱唱。

 

「亜麻色の髪の乙女」「君は薔薇より美しい」のあとは演歌タイムで「兄弟船」「酒と泪と男と女」「海雪」など。相変わらず断続的なセクハラが止まないので、適宜手を振り払いつつ一通り練習することができました。流石に歌い疲れてきたので飲み物を取りに行くといっていったん脱出し、その間に曲を入れるよう促します。一息ついて部屋に戻ると、そこにはリトル・マーメードのミュージカルナンバーをガチで歌い上げる彼の姿が。なんかセリフのパートあるんですけど。ああ、なんかもうカオスだな。それからは交互に曲を入れて、ディズニーと演歌が次々と履歴に蓄積されていく不思議な部屋となり果てました。セクハラ止んでくれてよかった。

 

結局、時間いっぱいカラオケして今度こそ解散。もちろんLINEの交換も拒否し、「今日はどうも」というメッセージだけアプリで送って終了。きっぱり断れない僕が悪いとはいえ、カラオケボックスでセクハラなんて本当にあるんですね。あんな雰囲気無いとこでよく手を出そうと思うよな。さんざんな休日ではありましたが、ここで練習した曲は早速消防の方々との飲み会で披露されることとなり、僕としては一応収穫のあるリアルでしたとさ。

 

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