以前からナイモンを使って頼まれてもいないのにいろんな調査をしています．今回はゲイってみんなどこに生息しているんだろう？という疑問を自ら調べてみることにしました．そりゃあゲイタウンとしては新宿２丁目が一番大きいのだろうけれど，ほかの都道府県ってどこが盛り場なんでしょうか？住んでる場所にしたって，東京のゲイは新宿へのアクセスを重視しすぎるあまり，ほとんど全員が丸ノ内線・京王線・小田急線沿線に住んでいる気さえしてきます．この辺も明らかにできればと思います．ちなみに，過去にはレベルはどうやって上がるの？とか，属性ごとの相性はどうなの？みたいなことについてもサーベイしましたので，興味がおありでしたら是非ともそちらも御覧ください．
さて今回は，ナイモンユーザーの地理的分布をお題とします．調査方法はごくごく簡単で，ナイモンの「都市から見る」項目から選択可能な全ての地点について検索をかけ，自分から近い順に45人目のユーザーがどの程度の距離にいるかを評価します．この値が小さいほどユーザが密集している→ゲイの密度が高く「盛り場」的であると考えます．ゲイタウンであると判定されたいくつかの地点については，閾値を90人目としてより正確な評価ができるようにしてみました．androidのテスト自動化ツールを使用したことで，ほぼ同時刻に日本全国の状況を取得することができました．
調査はGW明けの平日夜間に行いました．全国的に緊急事態宣言・重点措置等が取られていた時期でしたので，結果的に旅行者などの変動要素が排除されたデータが抽出できている可能性が高そうです．一方で「テレポート」や「分身」といった位置情報偽装の判定は原理的に不可能ですので特に手を加えていません．従って以下の結果は「当該地点周辺で出会いを探しているユーザーがどの程度か」の指標として活用いただくのが良いかと思われます．
それでは早速都道府県別の傾向を見ていきましょう．以下の図は都道府県ごとに最もゲイの密度が高かった地点を代表値としてプロットしたものです．縦軸は密度を対数でとっていることに注意してください．このようにしてみると，やはり人口の多い東京・神奈川が圧倒的に高密度となっており，愛知・大阪・福岡の都市圏がそれに続いています．各県庁所在地等の人口で補正をかけた結果を日本地図にプロットした結果も作成しましたが，傾向はほぼ変わりませんでした．やはり都市にはその人口の多さ以上にゲイが集まっているようです．一方，山形のようなゲイ人口密度の低い地域におては，身バレのリスクやそもそもアプリが出会いのツールとして機能しないことを背景に，ネガティブフィードバックが効いてしまっているのかもしれないですね．
さて，それでは具体的にどんな地点が上位にきているか確認してみましょう．やっぱり圧倒的なのは二丁目ですね．45人目までスクロールしても6mの表示，90人目まで行っても17mという強さです．ゲイしかいない世界ですね．もちろん実際に人は多いのでしょうけど，調査した時期・時間帯を考えるとゲイバーなんかはcloseしていたでしょうから，ほとんどのユーザはテレポート等して位置情報のみ二丁目に置いているということなんでしょう．続いて2位は横浜．都内と違って周囲に競合となる地点が存在しない点が強かったのでしょうか．乗降客数で言えば渋谷・新宿・池袋なども有力ですが，神奈川県在住ゲイのテレポートを一身に集めているのかもしれません．そして3位は中野．流石の中野区です．感覚として四谷～新宿～西新宿～中野あたりはゲイが住みすぎです．みんなそんなに二丁目好きなんですかね？好きなんでしょうね．これは二丁目・横浜と異なり実際に住んでる人数を示しているのではないかと思い追加のデータを取ってみたのですが，「東中野ゴールドジム：51m（5位相当）」「中野坂上：86m（15位相当）」ということで軒並み上位にランクイン．やはり中野区には大量のゲイが住まっています．データがそう語っています．ちなみに僕のセフレも東中野・中野坂上・中野新橋に1人ずつおりまして，一時期は毎週あの辺りで飯を食っていた気がしますねぇ．その他，上野や新橋などのゲイタウンも順当に上位ですが，やはり年齢層の問題でしょうか浅草は入ってこないんですね．アプリ公式の地点にも指定されおらず，調べてみると「銀座線浅草駅：256m（49位相当）」．都内だと三鷹と同じくらいの数値でございました．
さて，首都圏外に目を向けると愛知は名古屋がトップ．栄がゲイバーあるイメージでしたけど，やはり中心は名駅方面に移っているということでしょうか？大阪は堂山，福岡は博多だけでなく住吉もランクイン．発展場とかは割りかし住吉の方にあるってセフレの人が言ってた気がします．その他，なんば・三宮・札幌と続きますが，案外那覇・桜坂は入ってこないんですね．まあコロナ禍でなければ違った結果になったんでしょうけど．
続いて下位を見てみると，やはりコロナの影響を受けたと思われる地点が新木場．週末にイベントでもやっていれば様子は全く違うはずですね．その他TDLやUSJもかなり下の方に位置していました．成田にしても，国際線がガンガン飛んでいれば世界中のCAゲイやマイル修行僧ゲイが集っていたのかもしれませんよ．それにしても，下の方はほとんどが県庁所在地かそれに準ずる都市にも関わらず，半径2km以内にユーザが50人いないくらいのゲイ過疎地域なんですね．よく「まわりがいつも同じ顔ぶれで」なんて話を聞きますけど，それも頷けます．とりわけ裏日本と呼ばれる地域が弱い気がするのですが，ゲイは皆太平洋側を目指すのでしょうか？
てなわけでここまでの内容をまとめるとこんなかんじでしょうかね．
- 東京，その中でも新宿二丁目が圧倒的に強い
- ゲイ人口としては横浜もかなり凄い
- 中野区はゲイのベッドタウン
- 堂山より名駅のほうがアプリ開いてる人が多い
- 日本海側は過疎，人口密度が都会と4~5桁違う
「そんなの知ってるよ」という感じではありますけど，やはり実感している内容も定量化することには一定の意義がありますからね．ちなみに，昨日こんな記事を読んだので晴海の選手村でも追加データを取得したところ「選手村：15m」となってまさかの二丁目に次ぐ堂々の第2位．画面の写真を一瞥したところ残念ながら本物のオリンピアンはいないようで，彼等に声をかけられたい外専ゲイの一覧表と化していました．選手村のど真ん中から「ガチで部活やってました」とプロフィールでアピールしている方もいらっしゃり，そのセンスにはもはや脱帽するほかありません笑
最後に，今流行っていると話題のBluedでも新宿二丁目を対象に近くから45人目のユーザーを調べてみたのですが，870mという値でした．少なくね！？まあ各自で検索除外の設定などできるようなので一概には比較できませんけれど．もしナイモンと同等レベルの国内ユーザを抱えていると仮定するならば，Grindrから連綿と受け継がれている「近くにいる人と気軽にチャットする（ヤる）」ってのがもはやアプリの中心的な機能ではなくなっているということなのかもしれないですね．みんなイケメンの配信に投げ銭するためにアプリに登録しているということなのかしら？僕の個人的な経験としては，マッチョとイケメンは基本的に話がつまらないので，配信見るより会って一戦交えるほうが費用対効果高いんじゃないかと思うんですけどね．
ということで追加の知見．
- みんなオリンピック選手とエッチしたい
- Bluedは日本で流行ってない（or 秘密主義なゲイが多くて調査に向かない）
