巨人の肩に立ちたいゲイ

30代ゲイのブログ。ゲイとしての考えたことをアウトプットしたり整理したりするような場にできればと思っております。やまとなでしこの頃の堤真一が好きです。

ゲイの必修科目とおすすめのブログ

普段ノンケ生活(笑)の僕ですが,このブログをはじめてから2年ほど経ち,エントリを書いていく度に「僕ももう少しゲイとしてなすべき必修科目を修めなくてはならない!」と思うようになりました.十分な経験なく何かを批判するのはお行儀が悪いですし,そもそも仮説や机上の論考は現実での試行によって検証されなくてはいけません.これが研究者として誠実な姿勢といえるでしょう.


ではゲイの必修科目とは何か.頭を捻ってきりのよい10個にまとめてみました.SEOを考えるのであれば,「ゲイが死ぬまでにしたい10のこと」などというクソ寒いタイトルを付けるところでしょうが,別に僕はすすんでやりたいわけじゃないのです.これはあくまでゲイとして生きていく上で必ず通らねばならぬ道.むしろこれをやらないうちにゲイを名乗ることなどおこがましいくらいです.「普段ノンケ生活です」が輝くのは,対応関係にある「時たまゲイ生活」を謳歌してこそでしょう.僕はもちろんノンケではありませんので,現時点ではどっちつかずの中途半端な人間ということなのです.

 

  1. 出会いのためにインスタを始める
  2. パーソナルトレーニングに通う
  3. ゲイのスポーツサークルに参加する
  4. ゲイバー or クラブでナンパする
  5. 発展場で自分からモーションをかける
  6. ノンケといたす
  7. 同年代のホームパーティーに呼ばれる
  8. そのまま3P以上になだれこむ
  9. コスプレしてセックスに挑む
  10. 彼氏を作る

 

出会いのためにインスタを始める

やっぱりSNSでのつながりは重要ですよね.普段はナイモンでちょちょっとやり取りしてリアルするくらいしかゲイの人脈(≒セフレ)を拡大する手段を持っていないので,そろそろこれらに手を出す時期が来ているかもしれない.イケてるゲイの皆さんはインスタのDMでつながったりしてるわけでしょ?もちろんtwitterの鍵垢でセフレ募集したり,onlyfansでコラボという名のハメ撮りセックスしたりするのでもいいんですけど,僕にできそうなのはせいぜいinstagramまでですかね.

 

パーソナルトレーニング・ゲイのスポーツサークル

続いて運動系です.やっぱりSNSに載せる画像はマッチョでなくては意味がないので,これはもうジムに通うしか無いわけです.やっぱりイケてるゲイは全員パーソナル通ってるというか,なんならパーソナルトレーナーやってるゲイも多いくらいなわけで.まあ何にせよ,SNSで自分をブランディングするためにはお金と時間をかけて筋肉を手に入れるしかありません.そして,もちろんSNSでジムの写真ばかり載せていても「はいはい,趣味がジムとかいう中身空っぽの典型的なゲイですね」などと思われてしまうので,スポーツに打ち込んでいる様子も必須.見栄えだけを気にして鍛えてるんじゃないですよというエクスキューズとともに,ジムの鏡に向かってパシャリという既視感しか無い自撮りの構図から開放されます.それになんといっても,ゲイのバレーボールサークル・テニスサークル・バドミントンサークルって王道じゃないですか.

 

ナンパする・発展場でモーションをかける・ノンケといたす

あとはもちろん,バーやクラブで楽しめなくてはゲイを名乗るのには無理があります.クラブイベントではフロアを漂いながらイケメンと濃厚な身体的接触,バーでは隣りに座った初対面の若者に酒を振る舞ってお持ち帰りまでがワンセットです.受け身でいる限りは何事も成し得ませんから,発展場でも積極的に狩りに勤しむべきでしょう.加えて,ノンケを喰ったという武勇伝を語れるようになれば一人前のゲイですね.無意味な行為につぎ込む情熱,その貪欲さは本物です.

 

ホームパーティー・3P・コスプレセックス

そして,インスタにマストで載せるべき写真はなんと言ってもホムパです.ゲイのお作法としてゲイゲイしい人脈と共に映るタワマンでのパーティーの一コマ.集合写真に収まっているのは全員が短髪ヒゲ,必ずノースフェイスのアイテムを身につけるというしきたりも忘れてはいけません.んでもって,どうせホムパしたら何人かはそのままヤるわけでしょ?アメリカのティーン映画ではお決まりのシチュエーション.でも都内のマンションじゃ寝室の数も限られるでしょうから,都合よく2人きりになるなんてのは無理なはなし.各自,インスタに写真を投稿したらあとは乱交してるにきまっています.ハロウィンの時期であれば勝手にコスプレセックスになるから一石三鳥ですね.もちろん一番手っ取り早いのはスポユニ系の発展場に行くことなんでしょうけれど.ただ,心情的にはコスプレというよりロールプレイのほうが本質的な気がしていて.イサキおじさんみたいなやつが面白そうですよね.

 

 

彼氏を作る

最後はやっぱりこれですかね.イケメン・マッチョな彼氏がいたほうが全方位にマウント取りやすいでしょうからいると何かと便利です.いつも主張している通り,僕は「やまとなでしこ」の頃の堤真一に筋肉を少しだけ増量したような殿方がいて,しかも中身が欧介さんだったならこれ以上望むものなどありはしません.好き.ちなみにドラマで一番好きな台詞は,西村雅彦の奥さんが桜子にかけるこの言葉.ベタベタだけどキュンキュンしちゃうよね.「欧介,貧乏だけどきっとあなたを幸せにできるわ.お金じゃ買えないたった一つのもので」

 

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ブルックリン・ブリッジの近くのベンチ.最初の彼氏と行った思い出.

 

唐突にどうしてこんなものをまとめたかというと,企画に関する事前の宣言と実行というスタイルが,ブログに臨場感を与えて好ましいなと感じたためです.近頃熟読しているブログの影響です.正直なところゲイの世界を描写したブログとしては一つの完成形だと思っており,ここまで面白いコンテンツは見たことがないので,皆さんもぜひ読んでください.どれも素晴らしいですが,必読なのはこのあたりでしょう.

 

 

何が良いかって,まずもってエッチだし,臨場感溢れる描写が秀逸.書き手の独白の淡白さと情景描写の解像度のバランスが独特なところも引き込まれます.これが実録ものなのだとすれば行動力と表現力の権化ですね.僕には致命的に欠けているのですが,一期一会・出会いのわびさびを心得ていて武士だなと.芥川賞候補にもなった千葉雅也の「デッドライン」にも劣らぬ感覚の鋭さがあって,文章全体が特に支配されていないように見えて,すごく強固な世界観が見いだされます.これは褒め過ぎなのかな.

 

 

この文章を読んでいて,僕は殊更に「失うこと」を恐れていたのかもしれないなと思い,これを書いたmetioさんのようにもっとクールに刹那的に生きると何が見えてくるのかちょっと興味があります.そんなわけで冒頭で「死ぬまでにしたい10のこと」もどきを捻り出して宣言してみたわけです.今後,このうちのいくつかを実行してブログに書いてみたいですね.まあ,何年かかるのか分かったものではないけれど.