巨人の肩に立ちたいゲイ

30代ゲイのブログ。ゲイとしての考えたことをアウトプットしたり整理したりするような場にできればと思っております。やまとなでしこの頃の堤真一が好きです。

10年ぶりのハッテン場はBodyBreath!でした(1)

実家でゴロゴロと過ごしていた正月休み.ナイモンで熱烈なアクションを頂き,菊始め(姫初めではないらしい,どうでもいいけど)のアポを取り付け外出したはいいものの不発に終わった僕は,どういうわけか新宿2丁目に立っていました.クラブやゲイバーに行くということではなく,目的地は唯一つ,body breath!.普段であれば,リアルの予定が流れたところで自宅の動画コレクションの出番がまわってくるだけなのですが,あいにく実家滞在中の折,この情欲の矛先をどこかに求める必要が有りました.もちろん24会館でも良かったのです.僕のハッテン場デビューの地,多様性のある客層はきっと僕のチンコを満足させてくれるに違いありません.しかし,身の程を弁えぬ僕はこうも考えてしまったのです.

 

筋トレを始めた今なら,更なる高みを目指すことができるのではないか??

 

筋トレは人をかくも傲慢にさせるのです.全くもって恐るべしです.ハッテン場に対する知見に乏しい僕は,24会館以外の選択肢を持ち合わせていませんでしたので,慌ててスマホで検索しました.「東京 ハッテン場 レベル高い」という極めて安直な,しかし本質的で切実な問いかけに対し,google chromeはいくつかの回答を提示しました.

 

  • VOLCANO(新大久保)
  • BodyBreath!(二丁目)
  • Bump(新橋)

 

異論反論あるのは承知しておりますが,まあこのあたりの名前が上がっている頻度が多い模様.Bumpは休日には賑わっていなさそうだし,VOLCANOは僕にとっては少々アグレッシブすぎるように思えました.そこでちょうどよさそうなBodyBreath!をチョイス.とりあえず中がきれいだそうで,それだけでも十分です.24会館のような臭いがしないといいなぁ...

 

 

地図を見ると二丁目からしばらく歩いたところにある模様.リアルに備えてポケットに忍ばせていたブレスケアを口に含みながら向かいます.5分程で辿り着いた先にはブックオフがあって,その地下に入り口が.いきなり入店するにはいささか心拍数が上がりすぎている気がしたので,まずはブックオフで立ち読み.足元では既に多数の男たちが裸でまぐわっているはずなのです.ここの店員さんたちは真下にあるテナントの正体を知っているんだろうか.

 

ひとしきり逡巡した後,追加のブレスケアを飲み込んでいざ10年ぶりのハッテン.地下への階段を降りると扉があって,薄暗い照明の店内に入ります.目の前にある下駄箱の手近な番号にスニーカーをつっこみ受付で鍵を渡すと,存外明るい口調で「1,500円になりますー」とのこと.支払いとともに同じ番号のロッカーキーが返されました.なんとかBodyBreath!のコンセプトにマッチしたようで一安心.実はこのお店,短髪にこだわりのあるハッテン場だそうでして,僕のへアスタイルが許容されるかいささか心配ではあったのです.サイドは4mmの刈り上げ,しかし前髪は目元が完全に隠れるほどの長さがありそれを上げているので,そのへんのジャッジはどんな塩梅なのかなと.まあ,額が見えてれば何でもOKなんでしょうかね.

 

重なりあうアジアのDNA 心と身体の出会い空間 だそうです


フレンドリーな接客,そしてそれなりにモテそうな見た目の店員さんのいる受付を後にし,いよいよロッカーへ向かいます.そういえばジム割引とかあった気もするなとか,今日はどんなコンセプトの日なのかなとか,なんならどれくらいの人の入りなのかとか,聞いてみたかったことがいくつか思い浮かびましたが,ここはハッテン場.馴れ合うことなく殺伐といきましょう.広いロッカースペースはそれなりに埋まって,休憩スペースや水回りも見渡せます.どうやらボクサーがマジョリティで,だいたいの人がマスクをしている模様.僕もそれに従い準備万端.ロッカーを閉めたら鍵は足首.リバのサインです.

 

まずは店内の構造を把握しようとシャワーのほうへ.個別のブースではなく,数人で同時に使える作りになっておりエロい!おまけに洗面台にはアメニティ類が充実しており,ワックスやジェルも完備なのです.これなら一汗かいてシャワーを浴びても,前髪系になって店から叩き出されるなんてリスクも回避できそう.ちなみにシャワー脇の通路の奥にはケツ堀りブランコ的なやつが鎮座していたのですが,禍々しい存在感に圧倒されとりあえずスルーしました.

 

受付の方に戻ると畳張りの小上がりのようなスペースがあり,PCやスマホの充電などができる模様.そこで時間を潰したり,入店してくる新たな獲物を物色したりなんてことになるんでしょうか.この日は終始誰もおらず,PCのディスプレイライトが冷たい光をたたえているのみでした.みんな菊初め(姫初めではない)に焦っていて,ゆっくり腰を据える心の余裕はないと見えます.その先には次々とパンイチ姿の男性が吸い込まれていく通路が.あそこが主戦場ということでしょうか.意を決して足を踏み入れます.

 

2chやら5chやらツイッターやらで見聞きはしていましたが,「これが迷路か!」というのが率直な感想.見通しの利かない複雑な形状の通路,その脇には上下におびただしい数の個室を備えており,時折押し殺したような声が聞こえてきます.人間の小腸は無数の柔突起により複雑な形状を構成することで,その表面積はテニスコート程の広さにもなると言われ,結果的に効率的な栄養吸収を実現しています.人体の神秘のアナロジーから,ある種の進化論的最適化がこのようなハッテン場のデザインにも施されていると考えると,これはもう畏敬の念を禁じえません.

 

肝心のメンツはというと,通路の壁面にびっしりと並ぶ男たち.明らかに新宿24会館よりも若く,そして鍛えた身体を自信ありげに晒しているように見えます.いや,これちょっと凄くない?壮観じゃない?銭湯行って男の裸視姦するくらいなら,絶対ここきて大胸筋眺めてたほうがコスパ良いって.分岐に行き止まり,上の個室にアプローチするための小さな階段.そして恐らくアイコンタクトに使われるであろう鏡が壁面にところどころ設置され,そこかしこにジムに通っていると思しき男たちが竚んでいるのです.見たところ20代がメイン.30代もちらほら,明らかに40代とわかるのは片手の数ほどだったでしょうか.その中に明らかに筋量の多いTOOTのボクサーを履いた男性が1人.髪は短髪というほどでもなくトップに少しボリュームが有り,涼しげな目元をしています.このひとが今日のNo.1だわ...

 

いやね,昔EGDEのモデルやってたこの左の人にどことなく似てたのよね

 

さてと.ここでまだシャワーを浴びていないという事実に思い至り,一旦引き返します.舞い上がった頭を冷やす必要がありそうです.事実としてたくさんの男たちがいる,それなりに盛り上がっていいそうな雰囲気もある.みな体つきは良く,とは言え僕自身もそんなに劣後しているということはなさそう.直前までの偵察の結果を頭の中で整理しながらチンコを洗っていると,突然水圧が弱まるのを感じました.どうやら同じスペースにもう1人入ってきたようです.さっきまでパンイチで暗闇を闊歩していたくせに,しかもこれからセックスをいたそうとしているくせに,真正面から全裸を晒し合うには若干の抵抗を感じる30代半ばのふがいない僕.ちらりと相手を見ると,完全にこちらを凝視しているようです.身体は程よく筋肉質,わかりやすく短髪でたぶん同年代.顔は,うーん,爬虫類.

 

これ,誘ってくれてるのかな,誘ってくれてるんだよな,と思いつつ蛇に睨まれた鼠の如く身動きを取れずにいると,再び強くなる水圧.相手がシャワーを止めてこちらに近づいてくるのです.入店して5分足らず,ここで雰囲気に流されて妥協(失礼)するのは本望ではない.ということで軽く手刀を切って退散.ごめんなさい,10年ぶりのハッテンなんです.今宵はもう少しだけ夢を見させてください.

 

手早く身体を拭きボクサーを履くと,そそくさと迷路に戻ります.まずは仕切り直し.そこまで広くもない店内,先程のお相手と顔を合わせることもあるでしょうが,あそこまで大胆にお誘いするアグレッシブさは間違いなく手練れ.僕の拒否など意に介していないはずです.そんなことよりも先程の40代マッチョ男性.そういえばあの人のポジションはどうだったっけ.慌てて出てきたからウケの用意してないんだけど.そんなことを考えながら僕もまた腕組みをして壁際に佇む男たちの一人となったのでした.

 

長くなりそうなので明日に続きます.

 

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